日本人の目が生き生きしていない理由海外の調査や講演から帰ってすぐに気になるのは日本人、特にサラリーマンの目が死んでいることである。この本は、その原因を解き明かす。
上下巻合わせて700Pに及ぶ現代日本分析は、読むのに少々骨が折れるかもしれないが、膨大な取材と資料をもとに社会科学的にマクロな日本の姿をあらわにし、今だその輝きを失わない名著。日本人全員が必読である。
ウォルフレンは言う。この国の人々を不幸にしているのは「目に見えない支配システムである」と。
日本人がなぜこのような被抑圧意識にさいなまれているのか。それに対する答えがこの本だ。
日本全国津々浦々まではりめぐらされた政治的システムと、それを深層で受容し、支えている一般庶民の偽善の姿がえぐりだされる。江戸期に完成し、第二次大戦を経た後も連綿と受け継がれてきた「お上意識」のエートスそのものが暴かれるのだ。
実はそのシステムを潜在的に支えているのは我々一般大衆である、ということを。
目に見えない支配階層・官僚の作り上げる虚構のシステムを体系的に論じたのも非常に大きな功績で、菅直人をはじめとする多くの政治家達が「霞ヶ関霞ヶ関」というようになった背景にもおそらくこのシステム論の影響を受けてのことだろう。
なぜなら、それまで日本人政治家の中に、官僚はコントロールするものであって国民の下僕である、というような発想をする者はほとんどいなかったからである。それどころか、多くの政治家が官僚出身者であった。
この本の他に、...
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